No11   尺はそこに居るのだ  5月21日

 
磯に行くか川に行くか悩んだ末、数日前の雨に賭けて本流へ向かう。



本流に立ったのは13時半だった。
雨の恩恵は受けていなかった。
本流を攻めつつ上流に向かい、途中で支流に入り、
夕マズメに本流本命ポイントに入る予定なのだ。


最初のポイントではバイトから直ぐギラリと反転し、さよなら・・・。

次のポイントでは無反応。雰囲気も無かった・・・。
退渓して車に帰るまでの道は野いちごの宝庫だった。
カラカラだった喉は車に着く頃には潤っていた。

さらに上流へ。
適当に入った所は一度上流から入ったことがある場所だった。

減水により下流から入ることが出来たのだ。
本命ポイントはもう目の前にあり、時間は16時。

少し早いが本命ポイントもやって見ることにした。

良型のチェイスが見えた。
注意深く正確に流れ込みにキャスト。
ロッドに重さを感じて大合わせ
ジィー−、ジ、バシャ、ジ、ジィー−、ポヨーーン。

バレた。

両膝に肘を掛け、倒れ込みそうな体を支える。
大声で叫びたい衝動に駆られる・・・。

「やっちまった・・・」もう食わないよな。

倒木の上流側に1m程のポイントを見つけた。一応ここも叩いておく。
「わっ!し、しまったー!」
ゆうに尺を超えるサイズが出て、目が合ってしまった。

心臓がばくばく鳴っていた。
・・・夕方もう一度来て見よう。


移動中に気付いた。
あら?まだ何も釣って無いぞ。支流に入って何か釣ろうよ。
しょうもない瀬でヤマメが釣れた。ボーズは逃れたが納得いかん。


今回は写真1枚・・・かなりアセっていた様です。


河床も泥で汚れていて気分良くない。
なんでだ?

堰堤下のプールまで来ると透明度0。
なんでだ?工事か?

これじゃ、お魚からルアーは見えんだろと思うが、時々小さな波紋が出来ている。
羽虫に反応してるのなら見えてるんだろな。
トレースラインを少しづつずらしながら引いてみる。

堰堤の壁にぶつけて直下に落とし2m引いた所でグッっと重くなった。
半信半疑で軽く合わすと「ひーっと!」、ぐりぐりと体をよじる感触。
いいサイズ、ゴギだ。
あぁ、ば、バレた。
またやっちまった。
どっと上半身が重くなり、腰砕け。情けない・・・。

さっきの本流に戻ると19時を回っていた。小走りにポイントに向かう。
まずはバラしたポイントから1チェイスで出て来なくなった。
それじゃ、お見合いポイント。無反応。暗くなる前に帰ろう。
あぁ〜〜あ、何て日だろ。

自分を慰める言葉を探すが見つからない。
ヤダヤダ。しゅーりょー。

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