渓の童子

2008 渓流釣行記

平成20年4月26日 日野川本流・他

日野川遠征 **’08 春**

今年は早めの遠征である。

「5月からの方がいいよ」なんて声は無視して強行したのは、「だって高津の五月もいいだもん」って理由からだった。

いつもお世話になっているカイヲ氏が午前中はガイドして下さると言うので、お言葉に甘える事にした。


新緑

案内頂いた場所は大岩魚ポイント”らしい”。

急勾配の道を私の4駆で下るが、ま、狭いこと。両サイドに百本の擦り傷を作った。

で、新緑の森を歩く。

渓の透明度ときたら高津並であった。ガイド氏によれば、こんな澄んでるのは初めてとの事。

ねえねえ。マズイんでねぇの?

やはり相当マズかった。

チビ岩魚

最初のお魚は二時間放浪したあとの小渓のS字カーブでのチビであった。

で、そのまま最終の堰堤プールをむかえてしまった。
一投目で7寸イワナを空中リリース。

数投後に『コッ!』とバイト、そしてピックアップのミノーを追って大きな茶色が・・・。

次はバイトがあった付近をゆっくり通しながらシェイクを入れる。

『ガッ!ぐぁぐぁぐあーーーー・・・・びょん』

ご・ごめん。ガイドさん。バラした。

スギナ野原

しょげていた。

ガイドさん、私反省してます。

満月のロッドと茶色の背中。

デカかった。。。よ。きっと。

大山。ここどこ?

ガイド氏に別れを告げて。

氏のお勧めポイントにカーナビをセットする。

機器はとんでもない道を選択したので、最初は勘で車を走らせた。

が、勘もとんでもなかった。ここ・・・どこ?

元気なお魚たち

氏のお勧めポイント付近に来て、ポイントを探して車を走らせるている内に 随分離れた所まで来てしまった。しかし、良さげな場所発見。

一つのポイントで4連続バラシの後、やっとキャッチは7寸のバリバリ放流モノ。

少しサイズアップ

そのまま上流へ歩くと見た事のあるポイントに出た。

ここで初めて水量の多さに気が付くのである。
こんなに〜!?

下から探って、真ん中でチェイスを確認する。

しつこく責めて3ヒット。3匹共、岸の浅場に引き摺り上げたが、2匹は根性で川に戻り、1匹は私が根性で食い止めてデジカメに御用とす。

ちょいサイズアップの8寸であった。


その後、移動を繰り返すが水質は悪くなる一方である。

こんな腐った水はキライだい!、と、始めのポイント付近に戻っていた。

少し下流に降りて、最後の勝負に出る。

瀬で8寸を1匹釣って一安心。本命の淵でならサイズアップ可能ぢゃないの〜。うふ。


淵こわい

岸の選択を間違えてしまった。

向こう岸ならキャスト出来るのに、こちらでは難所の岩場を越えなければ、いいポイントに入れる事が出来ない。

意を決して急斜面を登っていると右足が滑った。
右ひざを岩場にぶつけ、同時に右手はロッドを持ったままグーで岩場に強打、カッチーンと金属音がした

”沈”しちゃマズイ。必死に踏ん張るが、右に傾いだ四つん這いのままズルズルと滑り落ちて行く。
『ダメだぁぁ』。落水を覚悟して落ちてからの行動を頭に描く。まずは慌てるな。

あ、止まった。

水面まで二十cm。右足のつま先が捉えた僅かに水平になった棚をまじまじと見つめる。奇跡だった。

我に返って、先程の金属音を確める。

リール無事、ロッド無事、右ひざチョット痛い、右こぶしスゴク痛いが出血なし。こちらも奇跡だ。

安全な岩場に戻り、流れがぶつかる岩場スレスレを狙って大遠投。
うまく入ったが流れに押されて、ミノーは一旦岩場を登り水面に落ちた。

フルスピードでピックアップすると35cm以上はありそうな黒い影が足元まで来てUターンして行った。

うぐい?

その後、二度と現れなかったが、悔しくて一旦車に戻ってから対岸まで歩き執拗にキャストしていた。
疲労はピークであった。足はヨタヨタ、口は半開き。『もう帰ろ』

しゅーりょー


大物は釣れませんでしたが、さすが日野川と思える場面にも遭遇して、楽しい釣行でした。

ガイドして下さった、カイヲさん、ありがとうございます。

あの岩魚はカイヲさんにお任せしましたぞ!大きさ確かめてね。

で、秋の遠征まで我慢できるのか?おれ。

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