渓の童子

2009 渓流釣行記

平成21年5月23日 日野川本流

怪しい集会が行なわれた

深夜の田舎道をてれてれと走っているとメールの着信音が鳴った。

(やっぱりあの人だったか)

私のうしろには、爆音と共に追突せんばかりに迫って来たと思うと、すぐに100mの車間距離をとった不審な後続車がいた。 老眼で見えないメールや後続車の動向を気にしている内に道を間違えて停車する。やはりその車は冬彦氏であった。 軽く挨拶を済ませ、氏先導で私の第一目的地である某釣具店向かった。(すんません)


年券を頼むと年齢を聞かれた。
カウンターを見ると種別ごとに分けられた袋があり、その一つには『70才』と書かれてある。

(えっ!)

『そりゃないやろ。』その袋と若い店員を交互に見ながら言った。
※地元の70才以上の方に限り、安い値段設定がされてあるのだ。


夜明け

夜明けである。

爆睡中の冬彦氏を起すと直ぐに氏は上流へ向かって旅立たれた。

しばらく、一人、下流でキャストを続けたが、飽きるまでそう時間は掛からなかった。

歩いて上流へむかう。

上流から入って来たルアーマンと情報交換。
いかにもなポイントでワンチェイスらしい。そして、この二週間で二匹だそうだ。

ほとんど竿を振らずに遡り、やっと水深のあるポイントに差し掛かっていた。
その時、対岸のボサの向こうで私に話しかける人がいた。

そう言えば『剣道くん』氏が来られると聞いていた。あの人がそうかも知れないとポイント下を突っ切って藪を漕いで近付くと犬の散歩中の近所の方であった。朝の挨拶だけして脇をすり抜けた。

んも〜、ポイントを荒らしちまったぢゃねーか。損した。

登った所から投げやりにキャストしながら移動しているとあるポイントで二匹の尺上がチェイスしてきた。
(げっ、いたのかよ。)チェイスをバイトにつなげる方法を私は知らない。
お魚のご機嫌が私の釣りのすべてである。

水のない上流をあきらめ下って行くと、下流のかぶりポイントで長くキャストを続けるルアーマンいる。 その方が近付いて来て言った。『童子さんですか?』

本物の『剣道くん』氏であった。さっきの剣道くん違い事件後だったので完全に油断していた。
失礼は無かったろうか。

自分の事を『剣道くんです』と敬称付で自己紹介する時の心理状態が気になったが、それを聞く勇気はなかった。


マッチ・ザ・ベイト

ここまでの釣果はこれだけ。

見事なマッチザベイトである。

この日、三匹のベイトを引っ掛けた。

遠征中、フッキングした生命体はこれだけだった。

剣道くんと共に最下流に戻り投げ倒す、そして二度目の飽きが来た頃『ぷーさん』がやって来た。

しばらくして剣道くんは上流に去った。
私もこの場を離れ、上流へむかう途中の流れないポイントに入るか入るまいか迷って眺めていた。
そこへカイヲ氏登場して言う。「あの辺りがオイシイ所よ。やりなさい。」

そのポイントで遊んでいるといつの間にか下流に行ったカイヲ氏から電話が掛かる。
「ぷーさんが釣ったからすぐ下流に来なさい。」

午前中、三回目の朝一のポイントである。すぐに三度目の飽きが来た。


撮影カイヲ氏

お昼のサイレンと共に怪しいおじさん達が集まった。

超ジモッティの『あの方』や、どう見ても仕事中であろう『この方』まで加わっての集会である。

最も怪しいのは正座で腕組みしてぷーさん捕獲の検体を見るピンク氏。

レッド氏の意見をコトゴトクをバッサリ切るピンク氏。
そしてそれを喜ぶレッド氏。

おかしいです。


本流を攻める

昼食後、本流に出た。

上流へ歩いていったカイヲ氏は何故か下流から現れた。

おかしいです。


流れてる川はいいねぇ。
でも、釣れないね。
40うpの道は厳しいのう。

しゅーりょー

二年越し三連続ボーズなのでした。

もう意地である。
釣るまで止めぬぞ日野川本流縛り。(サイズは言わねーよ)

Copyright (C) 2005 by "Kouten douji" All Rights Reserved