渓の童子

2015 渓流釣行記

平成27年7月11日 高津川の小沢

小沢調査

磯の底物釣りに行きたかったが、餌の手配が面倒になり渓へ行く事にした。
ワンコの散歩を済ませて重役出勤である。


地獄の入り口に着いたのは11時前だった。

今日はゴギを釣ろうと考えていた。
峠を越える頃、昔、入り口付近のみ見たが、まだ奥まで入っていない沢を思い出した。

その沢へ調査に入ったが、もう勘弁してよって程、事件が起こるのである。

事件1. アニメチックな悲鳴

胸の高さの段差を目の前にしていた。登り易い右側の上には蛇が日向ぼっこをしている。邪魔をするのも可哀相なので左のルートを通る事にした。

二本の枯れた流木が互いを支え合うように段差の上から突き出していた。左の太い枯れ木に足を掛け、右の木に手を掛けてグイと体を持ち上げた。 更に体を完全に上げる為に、右手に力を込めると枯れ木は『ボクッ〜』と鈍い音を発てて折れた。

自然に声が出た。「わあぁ、あぁぁ〜ぁ」

右半身から浅い沢の水面に落下、体のダメージを感覚で調べていたが、同時に落ちる時に出した声について考えていた。 まるでアニメの声優が発する悲鳴のようだった。あの大げさな声が大嫌いだったが、まさか自分の口から出るとは思わなかった。

多少の痛みはあるが、釣りは続けられそうだ。痛みより動悸が激しく、しばらく休んでから再スタートする。 デイパックの中でびしょ濡れになっていたカメラで撮ったので、こんな画像になってしまった。 以後の画像も塗れたズボンのポケットに突っ込んでいたので、妙に紗(シャ)が掛かった絵になっている。

お魚が動くか良いポイントが現れるまで竿を出さずに登り続けていた。

突然現れた開けたポイントを前に、背負っていたデイパックからテンカラ竿を出した。

水面では出ないので、少し巻き込みで沈めてから流すと食ってくれた。

やせたチビである。この沢には大きいのは居ないかも知れない。

お魚は沢山居るが、チビばかりである。

人差し指サイズが圧倒的に多い。

大人サイズがいないって事は、こんな沢でも釣りに入る人がいるのだろう。

事件2. 落し物(1)(2)

このお魚を釣った時、ランディングネットがなくなっている事に気付いた。
荷物置いて注意深く周囲を見ながら沢を下る。ん、発見?

そこにあったのは竿袋に収めたテンカラロッドであった。竿も落としていたようだ。

ネット探しは後回しにして上流に戻って釣りを再開した。

進めなくなった所で調査終了とした。お魚はまだまだ居るが大物は期待出来そうにない。

道具をデイパックに突っ込んで、ネットを探しながら下る。

お〜発見!一番愛着のあるネットなので見付かって良かった。

そこから沢を通らず藪を漕いで下る。

事件3. ポッキン

車に戻り荷物を下ろすと、デイパックに突っ込んだテレスコロッドのトップカバーが妙な角度になっている。

んん、折れてんのか?あっ!あの時だ。

枝をくぐる時に、頭の後ろで妙に乾いた音を発して枝が折れた。竿が折れた時の音に似てるとは思ったが、まさか本当に竿だったとは・・・。

事件4. 再び落し物

直ぐ近くの沢に向かった。適当な所で準備を始めたが、またあのネットがなくなっている。どこで落とした?

さっきの沢の駐車スペースに戻ったが、ここにもない。またあそこに戻るのか?

藪漕ぎの時しか考えられない。うんざりだが、通って来た藪を正確に辿った。あった。
喜びより疲労感が大きい。ドジ野郎め。

その後、ゴギ沢と本流を回ったがたいした獲物もなく、しゅーりょー


下界に降りると、30℃まで気温は上がっていた様ですが、沢は涼しかったですよ。

夏はこれに限るね〜。

しかし、疲れたよ。

Copyright (C) 2005 by "Kouten douji" All Rights Reserved