渓の童子

2012 渓流釣行記

平成24年7月21日 高津川うろうろ

再び

体への負担の大きい磯釣りでは、腰痛を再発しそうなので今週は川へ行く事にした。

前日は場所によっては強い雨が降ったようだ。
さて、どこに入ろう。


反応はチビうー様だけ

6/23の泣き尺ポイントを含む区間を第一希望としていたが、夜明けに着いたにも拘らず、すでに先行者の車が止まっていた。

仕方なく本流をランガンとする。
しかし、お魚の気配なし。大淵でチビうー様の反応がある程度である。

鮎釣り師の隙間を見付けるのは難しい

鮎釣り師の隙間を狙って本流ポイントを攻め続けたが徒労であった。

もう無理。
今シーズンの本流はあきらめよう。

尺上の出そうな支流を考えて見るが、ほんの数か所しか思い浮かばない。
どこも”運さえ有れば釣れるかも”程度のポイントである。

タフな区間である

数年ぶりに某支流のダイナミックな渓に入って見た。

例によって運があれば大物も期待できるが、なんせ人気区間である。やはり見事なスレっぷり。
当日の足跡はないのにお魚は出て来ない。

その区間もあと僅かで終わろうとしていた。

何でもないポイントでチェイスを見た様な気がした。

トレースラインを変えながら数投。

目の前の岩陰から飛び出して来た影が猛スピードでミノーに襲いかかった。
ガツッ!!
距離が近過ぎて遊ばせる余裕がない。せわしなく右へ左へ突進して、無理と悟ると次はジャンプ。

このままではフックアウトしかねない。掬うより浅瀬に引きずり上げる方が確実と判断した。

背後にはいい具合に60cm程の入口で下流側は大石で塞がれた浅い水溜りがあった。

半ば強引にその水溜りに引きずり込む事に成功し、腰のネットに手を掛けようとしていた。
(いた、いたんだ。やったぞーー!)
艶々としたスマート魚体は35cm位だろうか。

ドテドテと暴れ続けるお魚はいつの間にやらフックを逃れ、180°向きを変えている。まずい!
頭を入口(出口でもある)に向け、魚体は立った状態で今にもダッシュしそうな体勢となってしまっている。

ネットを取る時間はない。
ロッドを放り出して両手でお魚の行く手を阻みにかかったが、一瞬お魚のスタートが早く、左手の甲にヌルっとした感触を残し通り過ぎた。 釣り人の手は闇雲に魚体を追い、下半身は出口を塞ごうと足を動かすが、上半身と下半身はバラバラの動きとなり、バランスを崩し尻餅をついてしまった。

ところが前は浅いが後は深いんである。背中を着けまいと伸ばす手に地面の抵抗はなく水を掻くばかり、体を捻りながら後ろに倒れるのを防いだが腰までずぶ濡れとなった。

当然、お魚はどこかに消えた。
焦らなければ獲れていたお魚である。流石に今回はショックが大きく、しばらく動く気になれなかった。

残された時間は少ない。
支流を変えて、朝一に入れなかったポイントをやってから帰る事にする。

まず一段下のポイントから。誰もやっていなければ、いつもチビが数匹出て来るのだが、やはりこの日は姿が無い。

本命ポイントは、手前側が常に白泡に包まれているのでお魚のチェイスを確認する事は難しく、居ると信じてキャストを繰り返す。

十数投目に叩かれたような感触があった。居るぞ。

それからまた十数投。さっきのバイトで警戒して隠れてしまったのだろうと、あきらめかけていた時に『ガッ!!』

ここでは奥の反転流から手前の急流に入る瞬間に喰う事が多く、この時もまさにその瞬間であった。

そこそこのサイズで有れば、獲り込みは下の流れに落してからするのが正解である。先程のバラシの事もあるので慎重に弱らせてからネットで掬った。

またも泣き尺

サイズ以上のヒキの強さを感じたのはこの尾鰭によるものなのだろう。見事な尾鰭である。

長さを確認すると29cm+数ミリ。

あれ?皮膚は汚れているし、一度釣られた奴かな?
しゅーりょー

帰ってから、前回釣ったお魚の画像と較べて見ましたが、全く違うヤツでした。


バラしたお魚は、かなり特徴的な体型と色だったように思います。じっくり見たかったのに残念でした。

最後のポイントでは、その後もう一度バイトがありましたので、ここには複数匹の良形がいると思われます。

※尚、このサイトでは29cm以上30.3cm未満を『泣き尺』と呼んでいます。今シーズン何匹目の泣き尺だろう。

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