渓の童子

2006 釣行記

平成18年5月27日 日野川本流

日野川本流縛り!修行は厳しいのう。

突然、遠征なのである。
本流縛りぷーさんと地元の御大K氏の釣果にもう我慢ならぬと計画を早めての遠征となった。

我が家をPM10時前に出発。

山口県内は晴れ間さえ見える、ところが広島山間部は雨。あらら〜。
しかし、中国山脈を越えると路面は乾いている。うん、日頃の行いだね♪
約束の場所らしい所に着いたのはAM3:30。もう寝る。

携帯のベルが鳴って飛び起きた。カイヲ氏からである。出たら切れた。あれ?
回りを見渡すがカイヲ氏の車はない。あれれ〜?
またベルが鳴った。今、家を出たから、先にやっててくれとの事。寝坊じゃないの〜?

「あのぉ、川、見えないんですけど。」

詳しく聞いてみると全く違う所に来ている様ですぐに移動した。
ここの筈だが、ちょっと不安があるので氏の到着を待った。
朝食を済ませた頃にカイヲ氏登場。

水況を見て赤竿を出す。今遠征の真の目的はこの竿の入魂である。
入手から約1年。赤竿は垢竿に変わったが、いまだに呪われたままである。

昨秋の遠征参照

待ち合わせポイントで、しばらくキャストを繰り返すが全くチェイスもなければバイトもない。
ぷーさんがいらっしゃるまで、やや上流移動しながら叩いて見ることにする。

カイヲ氏

毎回ガイドを引き受けてくださるカイヲ氏。

今回は忙しそうだったので遠慮してたのですが、氏から申し出てくださいました。

いつもありがとうございます。

で、移動後の最初のポイント。

カイヲ氏が前回やった時にチェイスの有ったポイントらしい。

先にやれと言う。とても素直な私は喜んでやらせて頂く。

一投目。脇の反転流から引いて見るが反応なし。
二投目。流芯から引いて見るがなんもなし。
三投目。もう一度、反転流から引いて見る。U字ターンを終えようとするまさに、その時。

『ゴッツン!!』

ヤマメ31cm

『ヒーーーット!』←心では確かにこう叫んだ。

が、実際に口から出たのは↓だったようだ。

『おった、おったーーっ!!』

でもって、人間が聞き取れる音声では

「んったたぁ〜〜!」

多少、間が抜けているとは言え、掛かったのは確かなのだ。

ヤマメ31cm(上と同)

グイグイと引っ張っている・・・。ぽぉ。

あ、・・・寄せなきゃ。

ロッドを左に起こす。ぽぉ。

んと・・・。あ、リール巻くんだ。

寄せるとロッドを頭上に持ち上げてネットを差し出す。

『ダァー。ダァーー。』←捕ったどー。

ヤマメ31cm(上と同)

んん?きわどいサイズかな?

正確にメジャーを当てて採寸。

尺ありますがなぁ〜〜。にんまり。

「入魂じゃないですかぁ」。カイヲ氏に言われて初めて気がついた。

ハイ!ありがとうございます!!

でれでれと撮影に入ったのでした。

またも鮎

移動して上流に向かう。そして又しても、やっちまった。

しかし、今年のは小ぶりだが生きているのだ。少しは進歩したようだ。

そろそろ釣行記も終わりそうな雰囲気だが、まだ時間は午前八時。

・・・あ、ぷーさんのいらっしゃる時間だ。

待ち合わせ場所に行くと一心にムチを振っておられる。
親指を立てて釣果を報告する。
あのサイズではまだまだお子ちゃまらしい。凄いぞ日野川。

ぷー氏

去年に続き今年も同行頂いたぷーさん。

今年のムチは一段とブットイのでございます。

心して挑まなければ・・・。

しばらく三人で周辺をのんびりと散策した後、ぷーさんのガイドにより上流に向かう。

最初のポイントに車を止めると奥様が降りて来られた。
手には割り箸。・・・そ、またハシ持ってくるの忘れました。
ナイフを出さずに済みました、ありがとうございます。
それにしても、奥様、大爆笑なんですけど、なんか変な情報入れなかった?

気を取り直して、本流の超A級ポイントに突入ぢゃ!

カイヲ氏は下のポイントへ去り、残った童子はぷーさんのムチの嵐を浴びる事になる。
まずは対岸までキャストしろと言う。どう考えても届く距離ではない。
えいゃ!なかほどに力なく落ちた。数投繰り返すが本命ポイントには届かずチェイスはもちろんない。

ピンポイントでムチ打たれる右手の甲はミミズ腫れ。。。またムチの腕を上げた様だ。

ぷーさんに手本を見せて頂く。ひゅん!と投げると対岸近くの深く太い流れに着水。
しゃかしゃかと軽快なアクション入れながら引く。チェイスがあった。技量の差は歴然である。
数投後、ヒーット!←もちろん、ぷーさんに、である。惜しくもバレてしまった。

そうか、『バレバレ教』の真髄は低活性のお魚にもやる気を起こし、ヒットに持ち込む事にあるのだ!
そう、一旦は入信しなければ進歩はないのである。なら、わしだってバレバレしたいのだぁ〜。

戻ってきたカイヲ氏と共に、三人でこのポイントを攻めるが何も起こらなかった。
だって、わしがど真ん中に居座って好ポイントを独占してるんだもん。。。すまぬ。

このポイントを終えるとカイヲ氏は帰られた。とたんに雨が降り出した。空も泣いている???

午後の部は雨の中、ずぶ濡れになりながら、悲惨なラン&ガンを繰り返すのであった。
エース級のポイントを惜しげも無く披露して、何とか童子めに釣果をとの思いがヒシヒシと伝わってくるのだが。。。 ん〜〜、なんとも申し訳ない結果に終ってしまった。

ぷーさんに別れを告げ、秋の再会を約束して帰路に・・・あ、その前に上のポイントやって見よっと。

ひとり堰堤下に陣取り、しばらくキャストを繰り返していると見る見る水位は上がり濁りを増して来た。

上流部は豪雨だったらしく、色んな物が流されてくる。

それは目の前にぷっかりと浮いてすぐに沈んだ、、、エエーーー、嘘でしょ?
もう一度、浮いて来ないか目をこらして見る。
・・・・・あ、浮いた。間違いない!溺れて流される大鯉である。
微妙にいびつな角度で浮き上がり、口をまぁるく開けて、訴えるような目で私を見ながら流され沈んで行った。

「童子さん、たすけて・・・・・。」あの目と口は確かにそう訴えていたのだ。しゅーりょー!

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